あなたは家族が新型コロナに感染した状況を想定できていますか?
心のどこかで、まだ感染者も少ないし、うちで感染者は出ないだろう、だなんて他人事に思っていないですか?
しかし、現に世界の感染者数はものすごいスピードで増加しており、国内でも1日の感染者数の記録が毎日更新されていくような状況です。
命に関わることなので、楽観的に考えるのではなく、最悪の状況を想定して備えておく必要があります。
本記事では、もし家族など身近な人が新型コロナに感染してしまった時に気を付ける点について、厚労省の情報を元に私なりの考察も交えて解説します。
厚労省の情報はこちら
家族が新型コロナになった時に気を付けること
もし、家庭内の誰かが検査で陽性が出てしまった場合、もしくは、新型コロナと思われるような症状が出た場合、以下の8つの対処法が推奨されています。(厚労省推奨)
- 部屋を分ける
- 感染者のお世話をする人を限定する
- マスクをつける
- こまめに手を洗う
- 手で触れる共有部分を消毒する
- 定期的に換気をする
- 汚れた衣服は正しい方法で洗濯する
- ごみは密閉して捨てる
それでは詳細について私の考察も交えて解説します。
部屋を分ける
基本的には感染者あるいは感染が疑われる人を健全な人が過ごす部屋とは別にします。
これによって飛沫感染や接触感染を防ぐことができます。
物理的に部屋を分けるのが不可能な場合は、感染者あるいは感染が疑われる人とできる限り距離をあける(2m以上)だけでも一定の効果があります。
この場合は、特に頻繁に換気をする必要があります。
感染者のお世話をする人を限定する
2次感染、3次感染を防ぐためにも感染者のお世話をする人を1人ないし2人決めて、他の人は接触しないようにしましょう。
また、心臓・肺・腎臓に持病のある方や高齢者、妊婦の方などが感染者のお世話をするのはなるべく避けましょう。
マスクをつける
飛沫感染を防ぐため、感染者もお世話をする人もマスクをつけることをお勧めします。
マスクは感染者がつけることで咳やクシャミによってウイルスが飛散するのを防ぐ効果があります。
一方で、N95という医療用のマスクでない限り予防の効果はあまりないとされています。
しかし、感染者の飛沫が鼻や口周りに直接付着するのを防いだり、汚染された手で不用意に鼻や口を触るのを物理的に防ぐという意味では多少の予防効果があると私は考えています。
したがって、数に余裕がある場合は、お世話をする人もマスクをつけることをお勧めします。
もし、マスクの数が不足している場合は感染者に優先的にマスクをつけるようにすればOKです。
なお、お世話をする人がマスクをつける上で注意点が3つあります。
- 感染者の部屋で使用したマスクをすぐに捨てるか洗浄する。
- マスクの表面には触れないようにする。マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外す。
- マスクを外した後は、石鹸で手をよく洗う。
あまり気にかけていない人が多いですが、マスクのおもて面はウイルスで汚染されている可能性が高いので、不用意に触れたり、机上に置いたりするのはなるべく避けましょう。
こまめに手を洗う
ウイルスのついた手で目や鼻、口などを触ると粘膜・結膜を通して感染することがあるため、このような接触感染を防ぐうえで、手洗いはかなり重要です。
手洗いするタイミングですが、外出先から帰宅した時、調理の前後、食事前、ドアノブなどの共用部を触った後などをお勧めします。
やりすぎじゃないか、と思う人がいるかもしれませんが、人は無意識に目や鼻や口を触ってしまう生き物なので、手が汚染されたタイミングで手を洗う必要があります。
また、手の洗い方も気を付けなくてはなりません。
ただ単に手のひら同士をこすっただけではウイルスの多くが残存してしまいます。
手の洗い方は、厚労省のこちらのページが分かりやすいので参考にしてみてください。
手で触れる共有部分を消毒する
こちらも、「こまめに手を洗う」と同様で、接触感染を防ぐのに有効です。
共有部分とは、例えば、ドアの取っ手、ノブ、ベッド柵などであり、こういった場所を触れた手で、目や鼻、口などを触ると感染するリスクがあります。
したがって、この共有部分はアルコールや家庭用塩素系漂白剤で消毒することをお勧めします。
家庭用塩素系漂白剤は、キッチンハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムを0.05%まで薄めて使用するようにしましょう。
また、家庭用塩素系漂白剤はアルカリ性なので金属を腐食させるため、消毒した後は軽く水拭きすることをお勧めします。
定期的に換気をする
エアロゾルを介した感染を防ぐために、感染者のいる部屋は定期的に換気をするようにしましょう。
換気をする理由を知れば、その重要性がよく分かるので、以下で簡単に説明します。
そもそも、エアロゾルとは「気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子」のことを指します。
アメリカの研究で密閉容器にエアロゾル状態の新型コロナウイルスを閉じ込めた結果、3時間も生存することが明らかになりました。
つまり、密閉空間、かつ、ウイルスの濃度が高い状態だと、エアロゾル状態の新型コロナウイルスが長時間浮遊できるわけです。
これは、ニュースでもよく目にする3つの密、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」が重なる状況では、空気中を浮遊するエアロゾルを介した感染が生じる可能性を示唆しています。
この空気中を浮遊するエアロゾルは、とても微小であるためN95などの医療用のマスクでないと防ぐのが難しいと考えられます。
だから、政府はこの3つの密が重なる状況を避けるようさんざん注意しているわけですね。
そして、換気をすることで、この3つの密が重なる状況を回避できるわけです。
だいぶ説明が長くなりましたが、以上の理由から、定期的に換気することが感染予防にとても重要となります。
汚れた衣服を洗濯する
新型コロナウイルス感染症は下痢がみられることがあり、糞便からウイルスが検出されることがあるため、汚れた衣服は正しい方法で洗濯しましょう。
汚れた衣服を取り扱う場合は、手袋、マスクを使用し、一般的な家庭用洗剤で問題ないので、すぐに洗濯し、できる限り高温で乾燥させてください。
ごみは密閉して捨てる
鼻をかんだティッシュなどにはウイルスが付着しているので、接触感染を防ぐためにも、ごみはごみ袋にいれ、密閉して捨てるようにしましょう。
間違っても机上に置いたりしないようにしてください。
まとめ
家族が新型コロナに感染した、あるいは感染が疑われるときは2次感染が起きないように細心の注意を払って対応するようにしましょう。
なぜやるのか、という理由もしっかりと理解して、適切な行動をとれば感染のリスクを減らすことが可能です。
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